法人設立の背景
起業の動機
岩手県盛岡市で馬の牧場を15年間営んできた中で、将来「森」に隣接した場所に牧場を移転したい!という想いが徐々に増してきました。
手入れの行き届いた明るい森に「馬」がいて、そこに人々がワイワイ集まってくる・・・この光景を想像したとき、心の底からワクワクしました。
そこで私たちは、2010年頃から牧場の移転先について本格的に検討し始めました。
~「森」と隣接していて、でも、できれば「海」も近いといいな。そうすると、「馬」たちの活躍の場もグ~ンと拡大する!~
気が付くと「森」も「海」もと、欲張りな条件を掲げていました。
そんな中、東日本大震災が起こりました。
私たちは、沿岸部被災地の子ども支援活動を行うべく、任意団体「馬っすぐに 岩馬手 必ず 馬くいくから」を立ち上げました。
そして、その活動を通じて宮城県東松島市とご縁をいただきました。
石巻湾の海岸線を東隣の石巻市と二分する東松島市は、海抜のない平地が広いため津波の被害が広範囲にわたり、1100人以上の方が命を落とし、市内の家屋のじつに76%が全壊または半壊しました。
市の西端にある野蒜・東名地区も甚大な被害を受けましたが、ここには裏山がありました。海岸から1㎞ほどの距離から東西1400m、南北800mほど、標高50~80mほどの低山が広がっています。
東松島市は「環境未来都市構想」を掲げ、この森を整地して住宅地を作り、野蒜(のびる)・東名の人々を高台移転させるという計画がありました。
私たちはこれまでに、馬たちの力を借りて「観光体験」以外に、「地域活性」や「子どものライフスキル向上」「メンタルヘルスからの回復」などの社会課題の解決も微力ながら担ってきました。
そこで、東松島市の新たな“まちづくり”の構想に共感した私たちは、高台移転計画のある野蒜地区の森のなかに馬の牧場を設けて、人や馬が歩く散策道や広場を作り、多くの人が馬や森に癒され、またそれらの魅力におおいに触れることのできる「美馬森(みまもり)ヴィレッジ」を作り、引き続き社会課題の解決に望んでいくという計画を、東松島市へ提案しました。
そして、2011年4月に発足した任意団体「馬っすぐに 岩馬手 必ず 馬くいくから」を、2013年3月に「一般社団法人 美馬森Japan」として法人化しました。
a:10242 t:3 y:1